プラスチックの環境問題が近年問題視されています。確かにプラスチックは問題なのですが、プラスチックが無くなったら私たちの生活は大変なことになってしまいます。周りを見渡せば、あれもこれも、ぜーんぶプラスチック製だからです。
では、もしプラスチックを使用しないなら、他の代替品(素材)はあるのでしょうか?
ビニール袋の代わりなら、紙の袋でいけそうです。(紙の袋の環境への負荷がプラより小さいのかどうかはまた別の議論ですが。)では他の場合はどうでしょう。
そこで今回の記事では、プラスチックに変わる新素材として注目されている革新的な素材・技術を3つ紹介したいと思います。
(1) 紙・プラを超える新素材「LIMEX」
LIMEXは世界中に無尽蔵にある石灰岩を主成分とする新素材です。紙・プラスチックの代替品となる可能性があると言われており、世界中から注目を集めています。TBMというベンチャーが開発しました。現在はLIMEX名刺やPOP等の使用例があり、今後はさらなる商品展開をする予定です。
LIMEXの画期性は次の4つです。3Rのうち主に「リデュース」と「リサイクル」を容易にします。
・プラスチック・紙の代替品となる:水・木材・石油の使用量を大幅に削減。
・世界中にある「石灰岩」を原料:原料の持続性を担保。
・生分解性:自然で分解する。マイクロプラスチック問題を解決。
・再利用性:アップサイクルという「単なる素材の原料化、その再利用ではなく、元の製品よりも次元・価値の高いモノを生み出すことを最終的な目的とした持続可能な「モノづくり」の新たな方法論」を実現。
出典:LIMEX HP(https://tb-m.com/limex/about/)より
参考
https://tb-m.com/limex/
https://www.japandesign.ne.jp/interview/limex-1/
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO36171320V01C18A0XY0000/
(2) 新素材紙パウダーMAPKA
MAPKAは紙をパウダー化して、合成樹脂と混錬させた新素材です。従来のプラスチックと同様に成形できる点が優れており、プラスチックの代替品として実用的です。また成形後の収縮性の低さ、高い剛性および耐熱性から、工業用材料として幅広く活用されています。
出典:https://ecobioplastics.jp/products/mapka.php
参考
https://ecobioplastics.jp/products/mapka.php
(3) セルロースナノファイバー
セルロースナノファイバー(CNF)は、「木材から得られる木材繊維や植物繊維を化学的・機械的にナノサイズ(1ナノ=10億分の1メートル)まで細かくしたバイオマス素材」です。CNFは、植物由来のため環境負荷が低く、軽量でありながら強度も兼ね備える(鉄の5倍の強さ・重さは5分の1)というハイパースペックな次世代素材です。
省庁や様々な研究機関が連携し、CNFを使用した製品の実用化・量産化に向けて、積極的な研究・開発が進められています。
リサイクルが容易な再生可能資源として注目を集めています。
以下の6点が画期的であると言われています。
・粘性・弾性制御性
・軽量・高強度
・寸法安定性
・細孔制御性
・ガスバリア性
・透明性
参考
http://www.amita-oshiete.jp/qa/entry/014718.php
https://tech.nikkeibp.co.jp/atcl/nxt/column/18/00026/00015/
http://psl.fp.a.u-tokyo.ac.jp/research01_1.html
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